2009/11/10 BPIセミナー1日目 [セミナー]

6:30 朝食会場に向かう。6時に一度向かったのだがまだ準備中だったので、いったん部屋に戻ってきた。メニューは肉そぼろ飯みたいのもあり、なかなか美味しかった。
6:40 Dr. Tuが現れた。一緒に病院にタクシーで向かうこととなる。乗合いで香港とシンガポールの先生と一緒になった。病院はものの数分で到着する。歩いても5分位かも知れない(病院が大きいので玄関までが少しあるか?)
7:00 受付で自分の名前が登録されていなかったのに気づく。インターネットでの登録が中途半端だったことが判明。再度手続きを済ます。そこで、メールでfellowの件についてやり取りをしていたWendyさんに直接始めて会った。何となく気まずい感じ?のようでもあったが、特に気にせず挨拶をする。日本語もまあまあ解るようだ。
7:30 朝早くから患者を呼んでの診察・講義が始まった。本日行われる3例の手術に対して、それぞれの執刀者が公開診察を行った。1例目はフランスのOberlin、2例目が小郡のH先生、3例目がチャンガンのDavid Chuangだった。いずれも有名な腕神経叢麻痺の大家たちである。いずれの患者も若い男性だったが、このような形式で公開診察を受けると言うのはどのような感じなのだろうか?世界的権威達から手術を受けることが出来るということで光栄に思っているのだろうか?H先生がC5から出ている長胸神経の損傷を確認するためのShoulder protraction testを披露してくれる。これは前鋸筋のupper portionの機能を診断する手技で簡便で有用だ。診断に関しては日本人が一番しっかりとしている。日本は症例が少ないために1例1例をじっくりとする診断・治療する傾向にあるのかも知れない。
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8:30 講義室に3台の大きなモニターと正面にメインのモニターがある。今からライブ手術が3例、ほぼ同時に開始される。Room AはDr.Oberlin執刀で上位型BPIに対して、3 rootの移行(肋間神経3・4・5を筋皮神経のTriceps枝に、正中神経の一部を筋皮神経のBrachialis枝に、更に正中神経の一部を筋皮神経のBiceps枝に)するという手技だ。Room BはH先生執刀で、2 rootの縫合(C5をlateral cordにsural nerveを遊離でケーブルグラフトして縫合、副神経を肩甲上神経に縫合)だった。Room Cは一番厄介そうな症例でDavid Chuangの執刀で、5 rootの縫合(肋間神経3・4・5を筋皮神経に、健側のC7を犠牲にして血管柄付きの尺骨神経を移植し:動静脈吻合あり、正中神経に縫合する、C4と肩甲上神経をsural nerveを用いて縫合する)というものだった。ちょっと違うかも知れないが、そんな感じだったと思う。何しろ複雑な手技なのでなかなか理解するのも大変なのだ。
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10:30 はじめはsettingや音響関係の調整で少し出足が遅れたものの、3台のカメラをその都度moderatorの先生の判断で移動して、執刀者に質問したり、解説してもらいながら手術が進んで行く。H先生チームは皮切が独特(美容的観点を考慮し小さく皺に沿っている)で展開がやや小さく深かったため、やややりにくそうに見受けられた。もう2人の先生は皮切の大きさなどには殆ど拘ってはいないようで、かなり大きく豪快に展開していたのが対象的だった。3人ともかなり手慣れているが、特にDavid Chuangの手技はかなり的確で速い。アシスタントを何人か付けて3チームで行っていた。。。それでもあれだけの手技を時間内に終わらせられるのかと心配だったが、進み具合を見て安心した。
12:00 特に休憩時間はなく、皆がそれぞれ好きに席を外しても良い感じになっていた。昼食がロビーに準備されていた。弁当もあったが、餃子類が並べられていたので、それを小皿に取りながらぱくぱくしていた。大阪の先生達も来ており話をする(G先生、S先生など)。
13:00 Room Aの進行が早く(もっともシンプルな症例ということもある)終了しそうだった。この手技はOberlinが開発し、かなり世界的に普及していった手技である。しかし、今回の手技では、正中神経を2ヵ所で利用しているため、正中神経の症状が何らか残存するのではないか?という危惧があった。ModeratorのDr.Tuがそのことを質問してくれたのだが、答えとしては、利用する部分を電気刺激して確認を行うこと、2カ所でもレベルが異なることなどを理由にそれ程気になる症状は残らないと言っていた(知識がないだけに真偽のほどが良く解らないが)。
14:30 まだRoom BとRoom Cは終了していなかったが、午後の講義が始まった。音声が消えて画像だけがサブモニターには流されていたが。若干時間が押し気味だったので休憩がなくなったが、3人の演者が、BPIの画像、EMG、リハビリテーションの内容で口演してくれた。それぞれ30分ずつ。画像では、ミエロを行っていた訳であるが、現在は1.5や3テスラのMRIがあるため、今後はそれに取って代わることになるだろう。EMG・リハビリに関しては、途中睡魔に襲われてしまい内容を完全には把握できなかった。残念。
16:00 続いてはBPIの権威者たちが2つのトピックスを口演してくれた。このように集中して内容を聞くとある程度知識が深まってくれて大変勉強になる。しかし、知識を増やしたとしても、日本でこの手術を自分ですることはおそらくないだろうと思うので、何となくジレンマを感じてしまう(日本では小郡くらいでしか本格的には行っていないだろうから)。それぞれの演者が自分の方法のPhilosophyを織り交ぜて口演している。特にDavid Chuangの方法(ContraC7など:近位→遠位と再建)と、有名な日本のD先生の方法(Double muscle:遠位→近位と再建)には違いがあり、その対比なども興味深かった。
18:40 本日のセミナーは終了となる。スタッフの誘導で病院の広いロビー前に集合となり全員で記念撮影を行った。総勢120人以上はいたハズである。
19:00 スタッフの誘導があり、バンケット会場に移動(何と宿泊しているホテル内だった)する。テーブル席は本日のレジストレーションの時に決まっていた。小郡のH先生家族やHo先生夫妻、小郡で研修中の先生と一緒になった。メニューは中華のコースメニューで、若干八角の味と臭いが気になる感じだったが、美味しかった。
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21:10ほろ酔いでそのまま部屋に戻れたのでかなり楽だった。明日も早いので部屋で大人しくすることとする。
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